2024年10月から、日本の車検に新たな検査項目「OBD検査（車載式故障診断装置検査）」が導入されます。これにより、従来の車検項目に加えて、電子制御システムの故障診断が義務化されることになります。今回は、OBD検査の内容や対象車両、注意点、そして事前準備のポイントについて詳しく解説します。
📑 目次
OBD検査とは？
OBD検査とは、車両に搭載されている「車載式故障診断装置（OBD）」を使用して、電子制御システムに異常や故障がないかをチェックする検査です。OBD（On-Board Diagnostics）は、車両の自己診断機能を指します。このシステムにより、車のコンピュータがエンジン、排気ガス、運転支援システムなどに異常があると故障コード（DTC：Diagnostic Trouble Code）を記録します。
これまでの車検では、主に目視やテスターを使った検査が中心でしたが、OBD検査が導入されることで、目に見えない電子制御システムのトラブルも検出可能となります。
OBD検査の対象車両と検査内容
✅ 対象車両
- 2021年（令和3年）以降に製造・販売された国産車
- 2022年（令和4年）以降に製造・販売された輸入車
✅ 検査対象となる装置
- エンジン制御システム
- 排出ガス関連装置（O2センサー、三元触媒など）
- ABS（アンチロックブレーキシステム）
- 自動ブレーキ
- 車線逸脱警報（LKA）
- 自動運転支援システム
OBD検査が義務化される背景と目的
OBD検査が導入される背景には、自動車の電子制御技術の進化があります。最近の車両は、エンジン、ブレーキ、排出ガス制御などが電子的に制御されています。そのため、目視や従来の車検では検出できない不具合が増えてきました。
OBD検査により、これまで見落とされていた電子系統のトラブルを早期に検出し、安全性と環境性能の向上が期待されています。
OBD検査で不合格になるケースと対策
- エンジンチェックランプが点灯している
- 排出ガス関連の異常が検出される
- ブレーキや運転支援システムに異常がある
OBD検査に備えるためのポイント
- 車検前にOBD診断を受ける
- エンジンチェックランプが点灯したら早めに修理
- 定期的なメンテナンスを行う
まとめ
OBD検査は、これまで見逃されていた電子制御システムの不具合を検出するために導入されました。早期の対応により修理費用を抑えられるだけでなく、安全性や環境性能も向上します。車検前のOBD診断をおすすめします。
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